海外留学や就職などを控えていらっしゃる方に朗報です。
4月3日(米国時間で4月2日)より、コロナウイルスの感染拡大防止のため、日本でもTOEFL ibtが自宅からオンラインで受験可能となりました!


以下、日本語の公式アナウンス。(2020年4月3日公表)
「TOEFL iBT®テスト開発・運営を行う米国非営利教育団体 Educational Testing Service(ETS)は、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大に対する対応策として、日本をはじめとする世界中の国々*においてTOEFL iBT テストの自宅受験「TOEFL iBT ® Special Home Edition」を開始しましたのでお知らせいたします。」
*中国とイラン以外のすべての国と地域

出願前などでスコアを上げる期限が迫っている方などには、この知らせは大変朗報だったのではないでしょうか。同時に、当分先に受けようと思っていた方にも、実は自宅受験は大きなチャンスです。
(ほしこは留学準備期間にスコアが伸びず、10回以上TOEFL受験しました。朝早く起きて遠くの会場まで行ったり、大変辛い記憶があります。)

今回は、自宅受験をするための要件と、自宅受験ができるようになったメリット・デメリットについてご紹介します。

TOEFL ibt とは?

TOEFL ibtテストとは、海外の大学進学や就職する上での英語力の証明として使われる試験で、特に北米への留学・就職を志す方は必ずと言っていいほど受験されるものと思います。

試験は、今回の自宅受験解禁までは、全国にある決められたテストセンターにて、一人1台当てが割れるコンピューター上で行われます。試験構成はReading, Listening, Speaking, Writingの4セクションに分かれており、会場チェックイン・セキュリティチェックが終わった人から順に開始します。
試験は週末に行われ、試験時間は合計約3時間程度です。そう、長いです。間に休憩はあるものの、死ぬほど疲れるテストです。


自宅受験に必要な要件

パソコンの条件

以下を満たすデスクトップまたはラップトップのパソコンが必要となります。

・スピーカー・マイク・カメラが機能すること。(ヘッドセット・イヤホン不可)
・Windows バージョン10, 8, 7(Windowsがインストールされていても、Macパソコンでの受験不可)
・ChromeまたはFirefoxのブラウザが使用可能
・ETS Test Browserを事前にダウンロード 
ProctorU® System CheckにてPC環境をチェック済み

受験を行う室内環境

試験室の環境についても、以下の条件が決まっています。
試験中はカメラを通して、試験監督(人)とAIが監視するそうです。

・試験室は閉ざされた空間であり、試験中は室内に自分ひとりであること。
・パソコン、キーボードは机の上に置き、机上に他の物を置いてはならない。
・試験中は普通の椅子に着席すること。(ベッドやソファーに寝ころんだらダメ。ふわふわの椅子もだめ。)
・食べ物・飲み物はNG。
・試験中、耳を見せること。髪の毛がかぶさったり、帽子NG。
・きちんと服を着ること。(写真とられるし、ビデオで監視されますよ。)
・ヘッドバンド、ネクタイピン、ヘアクリップ等のアクセサリー禁止。

メモの取り方 ※要注意

通常の紙でメモを取るのは禁止されており、以下の方法のいずれかでメモ取りが可能です。(ちょっとこれはやりにくそう…)
・ホワイトボードと消せるマーカー
・透明なシートで覆われた紙と消せるマーカー:紙を入れた透明ファイルのようなものに水性マーカーで書く、ということでしょうか。
試験終了後に書いたメモを消すところを試験監督に(ビデオを通じて)見せる必要があるそうです。

受験可能日程

水、木、金の全日、土の午前に受験可能です。
10分単位で時間の選択肢があり、都合に合った時間を選ぶことができます。


自宅受験のメリット・デメリット

まずはメリット!

会場が静か

TOEFLテストは準備ができた人から始まります。つまり、Speakingセクションに入るタイミングは人それぞれ。試験室には20~30人くらいの人がいますが、バラバラと大きい声でしゃべるので、他の人の声が気になります
そのため、施設の防音クオリティが高い会場は早期に予約が埋まります。(会場予約から、TOEFLの戦争は始まっていたのです…)

自宅受験であれば、部屋にいるのは自分ひとり。静かな環境で受験できます

会場に行く手間要らず

テストセンターのアクセスは必ずしも良くはなく、場合によっては朝早起きして遠出する必要があります。チェックイン時のセキュリティチェックなど、待ち時間も長いです。会場のパソコンはキーボードも欧米式だったりして使いにくい

その反面、自宅受験であれば、もちろん移動や待ち時間も不要ですし、使い慣れたパソコンで受験できます。

日程の選択肢が増える

通常のTOEFLは週末のみの開催ですが、自宅受験は平日に受験可能です。平日受験が可能な人にとっては大変便利ですね。かつ、受験時間を10分刻みで指定できることも大変便利です。夜間の受験も可能になります。

また、通常、TOEFLには「受験間隔を中3日(受験日含まない)空ける必要あり」という受験ポリシーがありますが、通常TOEFLの会場試験は週末のみの実施となっているため、実質1週間あける必要がありました。自宅受験で平日受験をすることができれば、より頻繁に受験が可能となります。


デメリットもあります

メモとり

通常の紙でのメモとりが禁じられていることに注意が必要です。Listeningなどメモとりが必須となりますので、ストレスなくメモがとれる用具を事前に調達しておく必要があります。

Macユーザーに不親切

Macのパソコンが使えない点は非常に残念です。
WindowsをインストールしてもNGとのことなので、要注意です。


自宅受験の申し込み方法

申し込みは通常通り、ETSのアカウントページ(My TOEFL Home)から可能です。申し込み時に、会場試験と自宅受験(Special Home Edition)の2択から選べるようになっています。
自宅受験の申し込みの場合は、受験料$235を支払い終えてから、日程予約画面に進むことができるようです。


さいごに

コロナウイルスの感染拡大により、非常に不安定な中、TOEFL受験準備をされている方は、ほんとうに大変な思いをされていることと思います。自宅受験が可能になることで、少しでもスコアアップにつながりますよう、陰ながら応援しております!
(ほしこ)